緑の癒し効果を科学的に証明
緑の持つ力は、人に対して様々な癒し効果やプラスの心理効果をもたらしてくれます。そのポテンシャルの多くは、昔から口伝されてきました。例えば「緑をみていると心がやすまる」などは、誰もが聞いたことがあると思います。
しかし、それは誰の言葉かわからないし、イメージ的なものでしかありません。証拠となるものが少ないのです。実際にグリーン・ポケットのスタッフが「緑は人の心を癒します」とその効果を説明しても、お客様によってはこう言われる方もいらっしぃます。
「緑の良さはわかるけど、効果は具体的に証明されているのですか」と。
確かに科学的な証明なくしては、良く知られている‘おとぎ話’にすぎないと言われても仕方ないかもしれません。
イメージでしかないのなら、数字やデータで証明する必要がある。「小さな森づくり」を進めていく上でその思いは強くなります。そこで、職場の緑が働く人の「ストレスの軽減効果」「メンタルヘルスの改善効果」につながることを、科学的に証明する研究を始めたのです。それまで同じような研究はありましたが、例えば大学の研究室で学生数人を対象にした結果であり、実際に稼動中でしかも複数のオフィスで行われた研究はほとんどありませんでした。
勿論私たちの専門は研究ではありません。然るべき研究機関のオーソライズが必要です。そこで監修をお願いしたのが、千葉大学園芸学部の岩崎寛(いわさき ゆたか)教授です。岩崎先生は「人と植物の関係」について研究されており、一般企業との研究実績も豊富な方です。私たちの「小さな森づくり」の構想も理解してくださりました。こうして2014年から3年間にわたる産学連携研究がスタートしたのです。簡単に行った実験データを紹介します。
【実験方法】
都内で業界の異なるオフィス16社で働く、延べ800人の20代から50代の男女が対象。各人のデスクの上に植物をおいて、植物がある場合とない場合に、どれだけメンタル面に影響があるのかを実証。
【分析方法】
感情面を見る、主観評価VAS(Visual Analogue Scale)調査、心理面を見る、心理評価POMS(Profile of Mood States)調査、独自に作成したアンケート、以上のデータを分析。
【研究で明らかになったこと】
オフィスに植物を置くことで、働く人のメンタルに良い影響を与える。「仕事のやりがい」や「仕事への集中力」などのプラス要因が向上する効果があり、「緊張」「不安」「怒り」などのマイナスの要因が改善される効果がある。即ち、ストレス軽減効果がある。
尚、この研究成果は、自然再生をテーマにするアジアで最初にできた学術団体で、緑や自然の再生,保全などに関する理論と具体的な技術について研究している「日本緑化工学会」で発表されています。
(日本緑化工学会誌;第41巻第1号、第42巻第1号、第43巻第1号)
こうした科学的根拠に基づいた緑の力で環境と健康の提案をする、それがグリーン・ポケットの「小さな森づくり」なのです。ストレス社会を変えていくビジネスにご参加ください。